この記事を読むと、バレエコンクールで予選落ちしても落ち込む必要がない理由が分かります。

子供がバレエコンクールで頑張ったのに予選落ちしてしまいました…。もうこの子は見込みがないと思った方が良いのでしょうか?
こんな疑問に元バレエ教師がお答えします。
バレエコンクールで予選落ちしてしまうとダメージが大きいですよね…。
今まで一生懸命練習に励んできただけあって、ショックも大きいと思います。
しかし、バレエコンクールで予選落ちしたからと言ってバレエ人生が決まるわけではありません。
今プロのダンサーとして踊っている人でも、コンクールの予選落ちを経験している人って案外多いんですよ。

ちなみにですが、私も例にもれず予選落ちを経験しています。それも高校生になってから…。なかなかショックでしたがそれを励みに出来たので今思えばとても良い経験でした。
バレエコンクールの予選落ち=見込みがないわけではない

バレエコンクールはスカラシップ等、上位入賞者にとってはバレエ人生が変わる可能性もあります。
しかし、予選落ちした人はプロになるのをあきらめたほうが良いというのは間違いです。

コンクールでは主に主役の踊りを踊りますが、バレエ団に入ったとしてまずその踊りを踊ることはありません。
つまり、コンクールの踊りが上手く踊れるから団員になれるわけではないのです。
プロになるためにはコンクールの踊りがうまく踊れることよりも、基礎がきちんとできていてなんでもこなせることのほうがよっぽど重要です。
当日の出来
コンクールは当日一発勝負です。
その1度ですべて出し切ることができなければ、結果に影響してしまうこともあるでしょう。
前日までは完璧に踊れていても、それを舞台上で出し切ることができなければ、本当の実力は伝わりません。

誰もが人間なので失敗もあります。それはテクニック的なことだけではなく、基礎や表現についても同じことが言えます。
どんなに上手でもいわゆるオーラのようなものがなく、審査員に何も伝わらない踊りをしていては点数が下がることも。
テクニックだけでなく、総合的にうまく踊ることが重要です。

バレエで華のある子の特徴はこちらの誰でもバレエで華のある子になれる!【舞台上で輝く秘訣と対策】で詳しく解説しています。
-
-
誰でもバレエで華のある子になれる!【舞台上で輝く秘訣と対策】
続きを見る
バレエの表現力のつけ方はこちらのバレエで表現力がある子になる方法【レッスンから表現力を鍛えよう】の記事で詳しく解説しています。
-
-
バレエで表現力がある子になる方法【レッスンから表現力を鍛えよう】
続きを見る
審査員の好み
コンクールの結果はそのコンクールの審査員の好みで決まります。
バレエは芸術なので、フィギュアスケートのようにテクニックごとに点数の基準等があるわけではありません。
そして、審査員も人間です。

審査員が気に入った踊りを踊った人が上位に入るのがバレエコンクールなのです。
背が高く、すらっとした細長い体型が好みの審査員ばかりのコンクールでは、背が低い子は点数が入りづらくなります。
容姿も審査対象になりますが、1年後容姿が変わっている可能性は大いにありますよね。
今コンクールで予選落ちしたからと言って将来をあきらめてしまうのはとてももったいないことです。

バレエコンクールと容姿についてはこちらのバレエコンクールは容姿も審査対象!【ダンサーは見られる職業です】の記事で詳しく解説しています。
-
-
バレエコンクールは容姿も審査対象!【ダンサーは見られる職業です】
続きを見る
大事なのは将来うまくなっているか
コンクールは「今」の結果です。
今の実力と1年後、5年後の実力は違います。
今コンクールで予選落ちしたとしても、その分これから頑張って実力をつけていくことはできますよね。
大切なのは予選落ちの結果を受けてこれからどうしていくかではないでしょうか。

バレエコンクールの予選落ちにもメリットがある

コンクールで予選落ちしてしまうととても落ち込んでしまうと思います。
でも大丈夫。
その悔しさを次につなげることができれば、ぐんと上達することができますよ。
悔しさをバネにできる
予選落ちの悔しさが次の成長の栄養剤になります。
この悔しさをいつも忘れずに努力を続けられるようになるからです。

予選落ちは辛く、忘れてしまいたい気持ちもよく分かりますが…きちんと現実を受け止めてこそ成長につながりますよ。
また、今回予選落ちしたのは事実であり、次も今回と同じ準備の仕方では足りないということも分かりましたよね。
予選通過した人は、もっと努力をしていたかもしれません。
今回何が足りなかったのかは、きちんと向き合って次につなげましょう。

実力を過信しない
毎回予選通過していると、今回も大丈夫と思いがちです。
コンクールによってレベルも審査員も異なりますので、毎回予選通過できるとは限らないですよね。

しかし、1度予選落ちしていると、その過信もなくなります。
その方がより誠実に練習に励むことができますよ。
実力の過信は成長の一番の妨げです。
毎回のレッスンときちんと向き合っていきましょう。

努力し続けられる人になれる
予選落ちの経験がもっと努力ができる人に変えてくれます。
もうこの辛い思いをしたくないと思うとより頑張れますよね。

努力をする方法を学ぶ機会を予選落ちは与えてくれます。
バレエに才能は必要かもしれません。
しかし、努力し続けることができるのも才能の1つです。

バレエコンクールで予選落ちしない方法3つ

予選落ちは悪いことばかりではありません。
しかし、親としては子供の辛い顔も見たくないですし、お金もかけてるので、できれば予選通過してほしいですよね。
予選落ちしないために出来ることをまとめてみました。
失敗しても失敗に見せない
プロでもテクニックの失敗はします。
しかし、あからさまに失敗とは見せず、きれいにまとめて美しさを保つのです。
そうすることでお客様には失敗には見えないですし、がっかりさせることもありません。
コンクールでも同じことが言えます。

明らかな失敗は大きな減点につながる可能性もありますが、きちんとまとめられれば、審査員に失敗だとバレてもそこまで減点されません。なぜなら、失敗に見せないためには、きちんとバレエの基礎である「引き上げ」を身に着けている必要があるからです。
例えばピルエットで失敗しそうになった時、ドスンと落ちてしまうのではなく、オンポワントからドゥミポワントをきちんと通って降りることで失敗は目立たなくなります。
これは基礎がきちんと身についていなければできません。
普段のレッスンやヴァリエーションレッスンの時から「失敗は失敗に見せない」ことを意識して練習してみてくださいね。

自分をきれいに見せる
体型、髪型、衣装等、自分をきれいに見せられているかを確認しましょう。
コンクールは数分の踊りで審査されるため、見た目の印象も大切です。
どんなに頑張って踊っても、きれいな人が踊っていなければ印象はあまりよくはありません。
踊りの研究をするとともに、見え方についても研究すると良い結果につながりますよ。

コンディションを整える
前日緊張であまり眠れずにコンディションが良くなかった…という子がたまにいます。
気持ちはよくわかりますが、それで実力を出し切れないのはとてももったいないですよね。
踊りの出来だけでなく、身体のコンディションも本番当日に合わせて調節していきましょう。
ママさん方も、前日の食事等気を付けてあげることはできますので、関連記事もぜひ合わせてご覧くださいね。

レッスン前の食事についてはこちらのバレエのレッスン前に取るべき食事はこれ!【食べすぎも空腹もダメ】で具体的に解説しておりますので、合わせてご覧ください。
-
-
バレエのレッスン前に取るべき食事はこれ!【食べすぎも空腹もダメ】
続きを見る
コンクールに向けてママさんができるサポートについてはこちらのバレエコンクールで親がするべきサポートとは?【やりすぎ注意】で詳しく解説しておりますので合わせてご覧ください。
-
-
バレエコンクールで親がするべきサポートとは?【やりすぎ注意】
続きを見る
まとめ:バレエコンクールで予選落ちしても落ち込む必要なし!
今回はバレエコンクールと予選落ちについてお話ししました。
バレエコンクールで予選落ちしたからと言って将来の見込みがないわけではないですし、むしろこの経験を生かすことで将来につなげていくことができますよ。
落ち込みすぎずにきちんとまた前を向けるようにサポートしてあげたいですね。

バレエコンクールに必要な持ち物についてはこちらのバレエコンクールに必要な持ち物リスト【これだけあれば安心】で詳しく解説しておりますので合わせてご覧ください。
-
-
バレエコンクールに必要な持ち物リスト【これだけあれば安心】
続きを見る