この記事を読むと、バレエダンサーに身長が必要な理由と身長を伸ばすための対策が分かります。
うちの子いつも背の順一番前だけど、これ以上伸びないのかな。頑張っているバレエももっと応援したいけど、バレエに身長の高さはどのくらい重要なんだろう?
こんな疑問に元バレエ教師がお答えします。
私も幼少期から大学生まで常に背の順は一番前をキープ。
バレエダンサーになることは憧れていたけれど、今思えば身長のせいにして夢を追いかけるのをあきらめている自分がいました。
そんな私が成長期のお子さんをお持ちのバレエママさんに伝えたいことは成長期のチャンスを逃さないであげてほしいということです。
効果があるかはわからないけれど、やらない後悔よりやった後悔のほうが子供の心は楽になります。
身長さえあれば…。と何度考えたことかわかりません。それだけバレエ界は身長に厳しい世界です。
バレエダンサーの身長が低いと困る理由5つ
バレエダンサーの身長が低いと困る理由を大きく5つに分けました。
実力や努力が認められても、身長が低いと言われてしまうこともよくある世界。
身長が低くても生き残っていくことは不可能ではないですが、よほどの才能や運の持ち主でなければ難しいでしょう。
就職できない
就職できない=プロになれないということです。
プロになるためにはバレエ団に所属することが多いですが、そもそもそのバレエ団の募集要項に身長が記載されていることがあります。
日本の新国立劇場バレエ団の募集要項にも記載があり、原則として女性163㎝以上/男性173㎝以上とのこと。
日本人の平均身長がどのくらいなのか調べてみると、日本政府の統計調査によると、2017年の20-29歳の平均身長は女性157.5㎝、男性171.4㎝と書かれていました。
政府統計の総合窓口(e-Stat)https://www.e-stat.go.jp/
つまり、男性は平均身長より+約1.5㎝、女性に関しては+5.5㎝も高く設定されているのです。
もちろん身長が163㎝もないバレエダンサーはたくさんいます。
現在新国立バレエ劇場総監督の吉田都さんだって158㎝しかありません。
しかし、私がバレエと関わっていた数十年でも子供の体型が変わってきたという実感もありましたし、バレエダンサーの就職は、海外も含めて年々厳しくなっている現状があります。
同じくらいの実力であれば、様々な役を踊れる身長の持ち主がバレエ団に選ばれることは間違いないでしょう。
バレエ男子の身長についてはこちらのバレエ男子の身長は死活問題!必要な身長と対策【テクニックより重要】でも詳しく解説しております。
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バレエ男子の身長は死活問題!必要な身長と対策【テクニックより重要】
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海外留学できない
これは実際に私が体験した出来事です。
詳しくはプロフィールに書いてあるのでお時間があればご覧ください。
留学の最終日、私は留学先の校長先生に「あなたは背が低いから日本で頑張りなさい。」と言われました。
担任をしていただいた先生はその校長先生に私にも入学許可を出してくれないかと掛け合ってくれたそうですが、結果は変わらなかったそうです。
日本では習い事としてバレエが浸透していますが、そうではなく、一部の選び抜かれた人材しかバレエができない国も多くあります。
また、日本の進学校をイメージするとわかりやすいですが、大学の合格者数などの実績はバレエ学校にとってはバレエ団への入学者数です。
先ほど述べたように、身長が低い=バレエ団に就職することが難しいので、最初から入学を断るケースがあるようです。
もちろん就職よりも留学のほうがまだ受け入れ口は大きいですが、まだまだ伸びるかもしれない子供も受け入れてもらえない可能性があります。
役をもらえない
これはお教室の発表会でもあるあるですよね。
私自身、身長が低いからと学年が下の子たちと踊らされた経験は何度もあります。
コールドバレエで一番前になれるメリットもありますが、それ以前にコールドバレエに入れてもらえないことも。
私自身、先生がパドドゥの代役を選んでいるときに候補にあがりましたが、 男性ゲストと身長が合わないとの理由でチャンスを逃してしまった経験もあります。
コンクールでは一人で踊るため身長を気にする必要はありませんが、舞台を作るとなるとそうはいきません。
一人だけ小さいとどんなにうまく踊れても悪目立ちになります。
くるみ割り人形のクララや白鳥の湖の4羽の白鳥、眠れる森の美女のカナリヤの精など、小さいからこそ踊れる役もありますが、とびぬけて小さいとその役すら踊れないのが現状です。
スタイルで見劣りする
身長が低いとどうしても胴長に見えてしまいます。
胴の中には内臓があるので、人間の構造上、の長さを短くしようと思ってもなかなか難しいですよね。
身長が低い方は分かると思いますが、立つと小さいのに座るとそこまで周りとの差を感じないと思いませんか? 身長が小さい子はどうしても脚の長さも短く見えてしまいます。
舞台上で大きく見せて踊ることはできます。しかし、オーディションなどで他のダンサーと並んで立たされてしまうと身長の低さやスタイルの悪さはカバーできません。
見た目を重視するバレエですから、スタイルが悪く見えてしまうのは欠点でしかありません。
実力を評価してもらえない
これが一番つらかった…。
留学の時も私の実力や成長は評価してもらえたのに結局身長のせいでうまくいかない。
実力が足りなかった、努力が足りなかった。そういってもらえればもう少し楽だったかもしれません。
バレエ団のオーディションでも、審査の前に応募すらできない現状。
今まで自分が頑張ってきたことは無駄だったのかと思いたくなる現実がバレエ界にはあります。
バレエで身長が伸びないのはウソである理由3つ
バレエをやっているから身長が伸びないんじゃないの?と言われたことは何度もあります。
しかし、バレエの姿勢は身長を伸ばすのに最適な姿勢です。
バレエそのものが原因よりは、バレエを習うことによって生じた生活習慣や食習慣の乱れが原因となりうると考えます。
バレエで身長が伸びる理由はこちらのバレエを習うと身長が伸びる理由3選【元バレエ教師が徹底解説】で詳しく解説していますのでこちらもあわせてご覧ください。
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バレエの基本姿勢
背筋を伸ばして頭のてっぺんが天井につくイメージで立つ。
…これって無意識に身長を測るときにしている姿勢ではありませんか?
これはバレエの基本姿勢と同じです。
私自身、子供を指導するときには「身長を測ってもらう時と同じくらい背筋を伸ばしてごらん。」とアドバイスすることも良くありました。
その姿勢をキープしたまま踊るため、バレエを習うと自然と姿勢が良くなります。
つまり、バレエ自体は身長が伸びない原因にはならないと考えます。
生活習慣の乱れ
バレエによって身長が伸びないと言われる理由はバレエレッスンに通うことによって生活習慣が乱れてしまうことも一因ではないかと考えます。
早寝をしようと思っても、バレエレッスン自体が遅くまであれば睡眠時間は削られていきます。
さらに学校の定期テスト前には早起きをして勉強もしていたので、さらに睡眠時間が減ることも。
バレエを頑張るために睡眠時間が削られ、それによって身長が思うように伸びず、思うようなバレエ人生を歩めない。
バレエをやると身長が伸びないのではなく、バレエレッスンに通うことで思うように睡眠時間が取れない現状があり、それが身長が伸びない一因になりうる…。
日本は習い事としてバレエが普及しているため、この環境が簡単に改善されることはないでしょう。
成長期の栄養不足
成長期の食事制限は身長の伸びを抑制してしまいます。
バレエを習っていると、痩せたいと思うのが普通です。
しかし、 成長期は大人よりも必要な栄養量が多いです。まずは食べる量を減らす、食べないという考えになることが多いですが、そうすることで必要な栄養が足りず、身長も伸びなくなってしまうことがあります。
間違った知識のダイエットをしてみたり、3食ほとんど食べないといった生活をしていては、伸びる身長も伸びません。
結果的に細い身体を手に入れたとしても、身長だけでなく、ケガをしやすい、病気になりやすいといった弱い身体になってしまうでしょう。
もし体型が気になるのであれば、食事量よりも食事内容、運動量を見直すのが先決です。
成長期のバレエについてはこちらのバレエを成長期にやりすぎてはダメ!【日本のバレエ界は危険だらけ】をご覧ください。
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バレエダンサーを目指して身長を伸ばすためのアドバイス3つ
身長を伸ばすためには、成長期の今が一番大切です。
一番身長が伸びる時期を逃さず、バレエダンサーに必要な身長を手に入れるためにできることをまとめました。
成長期に過度なダイエットが厳禁な理由はバレエで理想の体重は?成長期の過度なダイエットが厳禁な理由3選で詳しく解説していますのでこちらもあわせてご覧ください。
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規則正しい生活
まずは規則正しい生活が基本です。
上での触れたように、バレエのレッスンで夜が遅くなってしまうということもよくあると思います。
それでも、家に帰ったらすぐに寝る。やりたいことがあるなら早起きをする習慣を身に着ける。など、できることはいくらでもあります。
時間は誰にでも有限です。
やりたいことがたくさんあってもすべてできるとは限りません。
今自分に必要なのは何かをよく見極めて生活することが将来の可能性につながることを忘れないでください。
成長期のバレエダンサーと睡眠についてはこちらのバレエダンサーは睡眠もトレーニング!【成長期は疲労回復が最重要】もご覧ください。
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きちんと食べて動く
きちんと食べる。あたりまえのことだけど、バレエ女子にはなかなか気持ちが進まなかったりします。
それでも必要量はきちんと食べましょう。
我慢するならお菓子やジュースといった嗜好品のみで充分です。それでも食事量が気になるなら、運動をたくさんしましょう。
レッスンをしているから大丈夫と思っている人も多いと思いますが、それで体型がキープできなければ運動量が足りていません。
また、食べることに罪悪感を感じているとストレスとなり、さらに太りやすくなってしまうので、食事は楽しくすることも重要なポイントですよ。
バレエを習う子の食事についてはこちらのバレエを習う子の食事は大切に【子供がダイエットしてはいけません】でも解説していますので、合わせてご覧ください。
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成長サプリメントを試してみる
さらに今しかできない対策としておすすめするのは成長サプリメントです。
今は種類も豊富で、自分が続けやすいものを選べますよ。
私の成長期にもあればよかったと思っています…。
もちろんこれを使えば必ず身長が伸びるというものではありませんが…栄養のサポートをしてくれるので、普段の食事で必要な栄養をきちんと取れているか不安な方にはうってつけの商品です。
おすすめ成長サプリ
気になるものがあればぜひ試してみてくださいね!
特にバレエっ子におすすめしたいのは、砂糖などの余計な添加物の入っていないジュニサプです。
おすすめの成長サプリについてはこちらのバレエっ子必見!おすすめ身長サプリランキングも合わせてご覧ください。
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バレエっ子必見!おすすめ成長サプリランキング
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まとめ:バレエダンサーに身長の高さは必須条件!
今回はバレエと身長についてお話ししました。
バレエに身長は必須条件であり、実力があっても身長のせいで夢をあきらめざるを得ないことが起こるということがお分かりいただけたでしょうか。
お子さんがそんな未来に進まなくて済むように、今ママさんにできる対策をしてあげることをおすすめします。
10年後に身長で泣くか笑うかは、成長期の今にかかっています。
ぜひ適切なケアをしてあげてくださいね。
おすすめの成長サプリについてはこちらのバレエっ子必見!おすすめ身長サプリランキングも合わせてご覧ください。
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