この記事を読むと、成長期のバレエダンサーに睡眠が重要であることと、必要な睡眠時間が分かります。
バレエが好きでレッスンばかり。帰りも遅くて寝る時間が遅くなることも多いけど、このままの生活で良いのでしょうか?成長期に必要な睡眠時間も知りたいです。
こんな疑問に元バレエ教師がお答えします。
身長を伸ばすために睡眠が必要であることは多くの人が知っている事実です。
6歳から13歳までの適切な睡眠時間は9~13時間、14歳~17歳までの適切な睡眠時間は8~10時間と言われています。
日本は子供の睡眠時間が少ない国です。
その中で、いかにして睡眠時間を確保していくのか、どうやって身体を休めるべきなのかについてお話していきます。
私自身も中学生以降は遠い稽古場までレッスンに通っていたので、帰宅はいつも11時過ぎ。これでは睡眠時間は十分に確保できません。睡眠もトレーニングであるという認識を当時から持ちたかったです。
バレエレッスンも睡眠もトレーニング
成長期の睡眠時間は一番大切にしたい時間です。
まさにトレーニングと言っても過言ではありません。
将来バレエダンサーになることを夢見ているのであれば、今バレエレッスンを夜遅くまでするよりもきちんと睡眠時間を確保する方が大切ですよ。
休まなければ成長しない
レッスンで使った部分を強くしたり、覚えたことを定着させるのは睡眠時間です。
どんなに一生懸命レッスンしても、身体が覚えたことや理屈を学んだことを自分の中に定着させるためには寝ないといけません。
徹夜で勉強したことを忘れてしまうのもきちんと睡眠時間を確保してないからなんですよ。
同じ理由でその日に行ったことを自分の中に蓄積させるためには寝る必要があります。
一生懸命バレエレッスンした日はその分一生懸命睡眠時間を確保しましょう。
集中力を高める
集中力はバレエだけでなく、勉強やスポーツをはじめ、何をするにも大切な力です。
集中しないで行ったことは、あとから思い出しても思い出せず、もちろん自分の身につくことはありません。
集中力をつけるためにも寝ることはとても大切です。
レッスン中に順番が覚えられなかったり、先生の注意をすぐに忘れてしまったり…そんな状態でのレッスンは意味がないですよね。
みんな平等に与えられている24時間のうち、睡眠時間を多く確保したいのであれば、その分他の時間を有効に活用する必要があります。
時間を有効に活用するためには、どんなことも集中して取り組まなければなりません。
ケガの回復を早める
ケガをしてしまったとき、そのケガの修復作業は寝ている時間に行われます。
睡眠中に放出される成長ホルモンは身長を伸ばすだけでなく、組織の修復をする働きも持っているのです。
ケガをしていなくても、バレエレッスンで筋肉は酷使されていますから、その筋肉の修復も睡眠中に行われます。
つまり、きちんと寝ないと身体は回復しません。
睡眠不足でレッスンをしても、さらに修復部位が増え、その繰り返しがケガにもつながることになります。
バレエレッスンがあっても確保したい睡眠時間
では、具体的に必要な睡眠時間は何時間でしょうか。
冒頭でお話しした通り、6歳から13歳までの適切な睡眠時間は9~13時間、14歳~17歳までの適切な睡眠時間は8~10時間と言われています。
この睡眠時間を確保するためにどうしたらよいのかについてお話していきます。
成長期に必要な睡眠時間
6歳から13歳までは9~13時間、14歳~17歳までは8~10時間が適切な睡眠時間とお伝えしてきました。
では実際今の子供たちはどのくらい寝ているのでしょうか?
総務省の社会生活基本調査によると、10~14歳の平均睡眠時間は8時間30分、15~19歳の平均睡眠時間は7時間40分と記載されています。
政府統計の総合窓口(e-Stat) 平成28年社会生活基本調査
やはり理想の睡眠時間には届いていないですよね。
バレエレッスンや塾、テレビ、スマホなど、早く寝れない原因もさまざまです。
理想の睡眠時間を確保するためには、小学生は9時ごろ、中学生は10時ごろ寝るのが目標となります。
そんなの物理的に無理!という人に向けて対策もお話ししていきます。
時間を有効活用する
時間は誰にでも平等に24時間与えられます。
その中の1時間をダラダラとスマホやテレビを見て過ごすのか、きちんと睡眠時間にあてるのか、どちらが良いかはわかりますよね。
レッスンで夜遅くなるのであれば、家に帰ったらお風呂に入って寝るだけにしておくのがおすすめです。
宿題や次の日の準備などはあらかじめ終わらせておきましょう。
ダラダラ過ごす時間をなるべく減らしてその分を睡眠時間に変えていくだけで、少しづつ睡眠時間が伸びていきますよ。
無駄なレッスンを見直す
レッスン回数は多ければ良いわけではありません。
もちろん毎回のレッスンを自分のものに出来ているのであれば問題ないですが、毎回出席するだけで集中できていないのであれば、それは無駄なレッスンとなってしまいます。
無駄なレッスンをして身体が常に疲れている状態であれば、週1回分レッスンを減らしてきちんと休養日にしてあげることも大切です。
成長期のレッスンはメリットばかりでなく、デメリットもあります。
成長期はレッスンをするよりも睡眠時間をきちんと確保して、身長を伸ばしてあげることを最優先に考えてあげましょう。
成長期のバレエについてはこちらのバレエを成長期にやりすぎてはダメ!【日本のバレエ界は危険だらけ】をご覧ください。
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バレエを成長期にやりすぎてはダメ!【日本のバレエ界は危険だらけ】
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バレエダンサーに重要な睡眠以外の休養3つ
睡眠も重要ですが、バレエダンサーは睡眠だけではなく身体のケアもきちんと行うことが大切です。
おうちでできる簡単なケアをご紹介していきます。
お風呂
きちんと湯船につかることで全身に血液が巡り、疲労回復につながります。
また、入浴すると浮力で重力から解放されるため、筋肉や関節をリラックスさせることができますよ。
早く寝るためにシャワーでパパっと済ませたいと思うかもしれませんが、きちんと入浴してあげたほうがよりぐっすり眠ることができます。
ぬるめのお湯に10分以上つかることを目標に、身体のために習慣にしていきましょう。
マッサージ
凝り固まった筋肉はどんどん大きくなってしまいます。
バレエレッスンで使った筋肉をそのまま放置していると、だんだんバレエ体型からは離れていってしまうことも。
子供でもきちんとマッサージは必要です。
ふくらはぎや太もも、足の裏などのマッサージは、レッスンとともに習慣にしたいですね。
ストレッチ
ストレッチはレッスン前よりもレッスン後のほうが重要です。
レッスン前のストレッチは賛否あり、レッスン前に筋肉を伸ばしてしまうことがケガにつながるとも言われています。
レッスン前のストレッチは身体を動かしながらほぐす動的なものが良いでしょう。軽いランニングやフロアバーなどはおすすめです。
その分ストレッチはレッスン後にじっくりと行いましょう。
疲労物質をためずにきちんと流してあげることですっきりとしますよ。
まとめ:成長期のバレエダンサーはレッスンよりも睡眠が大切
今回はバレエと睡眠についてお話ししました。
成長期の適切な睡眠時間は6歳から13歳までは9~13時間、14歳~17歳までは8~10時間と言われています。
少しでもその睡眠時間に近づけるように生活習慣を見直してみましょう。
レッスンのない日は少し早めに寝たり、次の日が休日だからと夜更かしをしないことも重要です。
しっかりと睡眠時間を取っていけば、身長もどんどん伸びることでしょう。
バレエには身長が必要不可欠です。
バレエに身長が必要な理由はこちらのバレエに身長は必須条件!低いと困るバレエの残酷な現実と対策をご覧ください。
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バレエに身長は必須条件!低いと困るバレエの残酷な現実と対策
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