この記事を読むと、バレエ男子に必要な身長や、背を伸ばすために必要なことが分かります。
バレエではパ・ド・ドゥで男女が組んで踊ることがあるけど、男性の身長はやっぱり高いほうがいいのでしょうか?うちの子小さめだからこれから身長を伸ばすために必要なことってありますか?
こんな疑問に元バレエ教師がお答えします。
クラシックバレエにおいて、男性の役は女性に比べて少ないです。
中でも王子の役や悪役などは身長が小さいと見栄えが悪くなってしまいますよね。
また、発表会などでパ・ド・ドゥを踊るとき、女性と同じくらいの身長では、女性のトウ・シューズによって男性のほうが小さくなってしまいます。
これでは見栄えが悪くなるだけではなく、テクニックもやりづらくなるので、現実的ではありません。
元バレエ教師の目線から、バレエ男子に必要な身長についてお話していきます。
女性に注目されがちなバレエですが、男性がいなければ成り立ちません。特に男性が海外で踊っていくためには、日本人の中で高身長でないとなかなか難しいです。
バレエ男子に必要な身長は?
まず、どのくらいの身長があればよいのかをお話ししていきます。
日本でも女性よりは厳しくないですが、男性にもバレエ団に入るための身長制限がありますよ。
バレエ団に入るために必要な身長
バレエ団に入りたいと思っても、募集要項に身長制限が書かれていることが多くあります。
こちらのバレエに身長は必須条件!低いと困るバレエの残酷な現実と対策にも書きましたが、日本の新国立バレエ団の募集要項によると、男性173㎝以上とのこと。
日本政府の統計調査によると、2017年の20-29歳の平均身長は男性171.4㎝と書かれているため、女性に比べればこの身長制限は厳しくはないでしょう。
政府統計の総合窓口(e-Stat)https://www.e-stat.go.jp/
しかし、日本ではなく、海外のバレエ団に目を向けると、ほとんどのバレエ団が男性は身長180㎝以上を求めていることが分かります。
これでは平均の171.4㎝から+8.6㎝も高くなってしまい、日本人の中では高身長でなければ難しいですよね。
バレエに身長が重要な理由はこちらのバレエに身長は必須条件!低いと困るバレエの残酷な現実と対策で詳しく解説しています。
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バレエに身長は必須条件!低いと困るバレエの残酷な現実と対策
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パ・ド・ドゥを組むために必要な身長
パ・ド・ドゥに最適な男女の身長差は15~20㎝と言われています。
女性がトウ・シューズで立つと、元の身長より10㎝以上高くなるため、やはりこのくらいの身長差が必要でしょう。
女性がトウ・シューズで立ち、女性が上にあげた手をつないで踊ることを考えると、身長差がないとできないことが増えてしまいます。
とはいえ、小さい女性も大きい女性もいます。
身長が170㎝だとしても、150~155㎝の女性と組めば、パ・ド・ドゥが踊りにくいということはないでしょう。
しかし、バレエ団に入ることを考えると、新国立バレエ団の女性は163㎝以上で募集されているため、173㎝で入団したとしても、できる役が限られてしまいますね。
役を演じるために必要な身長
男性の主役と言えば王子の役が多いクラシックバレエ。
その王子が周りの人よりも小さいと見栄えがとても悪いと思いませんか?
クラシックバレエにおいて、見栄えはとても重要です。
どんなにテクニックやスキルのある人材でも、見栄えが悪くなってしまうのであれば、配役される可能性は下がってしまいます。
もちろん小さいからこそできる役もあります。
例えば、白鳥の湖の道化の役などは、背の低い男性が演じることで有名ですよね。
身長や個性に応じた役があるのは確かですが、ある程度平均の身長がないとできない役のほうが多くなってしまうのが現実です。
背が低いとパ・ド・ドゥができない理由3選
パ・ド・ドゥの理想の身長差は15~20㎝とお話ししましたが、これよりも差がない場合、どうなるのでしょうか。
全く踊れないということはないでしょう。
しかし、物理的に手が届かないなどやりづらいことがたくさん出てきてしまいます。
女性に埋もれてしまう
女性はトウ・シューズを履いて踊るので、トウ・シューズで立ったポーズの後ろで支えている男性が見えなくなってしまうことも。
もちろんポーズの形にもよりますが、完全に女性に隠れてしまい、まるで影武者のようになってしまうこともあるでしょう。
またサポートをしているときも、トウで立った女性より男性のほうが小さいとアンバランスに見えてしまいます。
身長差は技術ではどうにもできないので、成長期にきちんと伸ばしてあげることが重要です。
パ・ド・ドゥのテクニックが物理的にできない
腰でのサポートは身長が低くてもできますが、「フィンガー」と呼ばれるサポートは身長差がないと難しいです。
「フィンガー」は、女性が指で筒を作り、男性は中指をその中に入れて支えにします。
これを女性の頭の上で行うため、男性の身長がないとまずこのポジションにすることが難しいです。
「フィンガー」が入っていない振り付けであれば踊れるかもしれませんが、そう文句は言ってられないですよね。
このように物理的に手の長さが足りずにできないことが増えてしまうのは最大の欠点です。
女性をリフトするのが大変
パ・ド・ドゥの見せ場はリフトであることが多いです。
どんなに力持ちであっても、自分と同じくらいの身長の人間をきれいに持ち上げることってとても難しいと思いませんか?
バレエのリフトはただ持ち上げればよいのではありません。美しく軽々と女性をリフトする必要があります。
そのためにはある程度の身長と筋肉量とタイミングが重要です。
筋肉量とタイミングは成長してから取得することができますが、身長は…もうお分かりですよね。
身長を伸ばすために大切なこと3選ー男の子編ー
では、どうやって身長を伸ばしていくのが良いのでしょうか?
バレエで身長を伸ばすためのアドバイスはこちらのバレエを習うと身長が伸びる理由3選【元バレエ教師が徹底解説】でも解説していますが、このページでは特に男の子に絞ってお話ししていきます。
テクニックばかり練習しない
テクニックばかり練習していると、筋肉の付き方が偏ってしまうことがあります。
特に回転物は得意な方ばかりを練習しがちなので、偏った筋肉がつきやすいです。
均等な筋肉をつけていかないと、成長するうえでバランスが偏ってしまうことも。
ジャンプの練習も多くやることで、必要以上の筋肉をつける原因となり得ます。
骨の成長を促進したい時期に筋肉ばかり鍛えてしまうと、骨の成長を妨げてしまうこともありますよ。
きちんと睡眠を取る
寝る子は育つ。これに限ります。
レッスンで遅くなってしまいがちの成長期ですが、そこからさらにゲームやスマホで寝るのが遅くなっていませんか?
「遅くまで起きているのがかっこいい。」と思っていては、将来身長で苦労するかもしれません。
疲れを回復させるためにも、身長を伸ばすためにも、成長期の睡眠は大切にしましょう。
バレエと睡眠についてはこちらのバレエダンサーは睡眠もトレーニング!【成長期は疲労回復が最重要】もご覧ください。
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バレエダンサーは睡眠もトレーニング!【成長期は疲労回復が最重要】
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必要な栄養素を摂取する
成長するためには栄養素が必要です。
成長に必要な栄養素をすべて取れているか確認してあげましょう。
基本はいろんな食材をまんべんなく与えること。
3食偏らないように、きちんと栄養バランスの取れた食事を用意してあげることが大切です。
もちろんそうですよね。
そんなあなたにおすすめしたいのが「成長サプリ」です。
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気になるものがあればぜひ試してみてくださいね!
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おすすめの成長サプリについてはこちらのバレエっ子必見!おすすめ身長サプリランキングも合わせてご覧ください。
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バレエっ子必見!おすすめ成長サプリランキング
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まとめ:バレエ男子こそ身長が必要!成長期にきちんと伸ばしておこう
今回はバレエ男子の身長についてお話しました。
バレエにおいて男性の身長は見栄えに関してもとても重要な役割を果たすことがお分かりいただけましたか?
日本のバレエ団なら高身長でなくても入団できる可能性がありますが、海外(特にヨーロッパ)のバレエ団を目指すのであれば、国内で高身長でなければ厳しいのが現状です。
身長を伸ばす方法を参考に、成長期の今を大切にしてください。
バレエに身長が大切な理由はこちらのバレエに身長は必須条件!低いと困るバレエの残酷な現実と対策もご覧ください。
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バレエに身長は必須条件!低いと困るバレエの残酷な現実と対策
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