この記事を読むと、バレエと部活の両立はするべきでない理由がわかります。

中学校に入って部活に入らなければいけないみたいだけど、バレエを優先したいと子供は言っている。バレエと部活を両立する方法ってありますか?
こんな疑問に元バレエ教師がお答えします。
部活動は中学校に入って本格的に行われるようになり、多くの子が何部に入ろうかと楽しみにしていると思います。
私自身はバレエを頑張りたかったので、基本的に帰宅部でした。
通っていた公立中は部活に入ることが強制的ではなかったので、それで特に大きな問題もありませんでしたよ。

バレエ教師時代には多くの子が中学校の部活とバレエが両立できずにバレエをやめていく姿を見てきました。それを否定はしませんが、バレエを本格的に続けていきたいのであれば、やはり部活との両立は考えない方が良いでしょう。
バレエと部活は両立すべきでない理由3つ

部活によってはバレエと使う筋肉が違うため、バレエ体型から遠ざかってしまうこともあります。
本気でバレエをやりたいと思っていたらやはりバレエのみに専念するか、バレエに支障のない部活に絞る方が良いでしょう。
身体は一つしかないので、自分でやりたいことを決めていかなければなりません。
部活をやらないからって友達が減るわけではないですよ。
身体への負担
バレエも部活も体力を使います。
特に運動部であれば、放課後の活動だけでなく、朝練があることもあるでしょう。
バレエの舞台間近でもそうですが、試合などがあれば練習量も増えると思います。

中途半端にやるくらいならやらないほうが良いと思いませんか?
バレエと勉強の両立でさえ大変なのに、さらに部活もとなったら、どれも中途半端になってしまいますよ。
自分が何をしたいのか、何を頑張りたいのかをきちんと考えて行動することもとても重要なことです。

バレエと勉強を両立する方法についてはこちらのバレエと勉強を両立する3つの方法【元ダンサー兼国立大生が伝授】で詳しく解説しています。
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バレエと勉強を両立する3つの方法【元ダンサー兼国立大生が伝授】
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時間の拘束
部活の終わりの時間とレッスン開始の時間はほぼ同じくらいのことが多いと思います。
頑張れば間に合うからと言って部活を始めた子も、だんだんとレッスンに遅刻するようになり、レッスンの集中力は見るからに下がっていきました。

レッスン前にきちんとバレエに切り替えて集中することはとても重要なことですが、部活との両立でうまくいかないことも。 結果として、バレエをあきらめてしまう子がとても多かったです。
最初はできると思っても、実際に始めてみると、片付けに時間がかかったり、居残りで練習があったり、友達とのおしゃべりが楽しくなってしまったり…やはり多くの時間を使ってしまうもの。
バレエがあるからと早退するのもいいこととは言えないので、やはり両立ははじめからするべきではないでしょう。

バレエが伸びる時期についてはこちらのバレエにも伸びる時期がある!上達のために意識したい環境づくりも合わせてご覧ください。
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どちらも中途半端になる可能性
バレエの舞台も大事だけど、部活の試合も大事だから両方頑張りたい。と思っても簡単にできるものではありません。
バレエの舞台やコンクールも多くの人が必死になって練習してその成果を見せる場です。
一方部活の試合も、一生懸命試合の日に向けて練習してその成果を発揮する場です。

部活とバレエを両方同時に行おうとしたら、やはり50%のパワーづつしか使うことはできないですよね。それにプラスして、集中力や体力も持ちません。
それではどちらも周りの足を引っ張ってしまうことは目に見えています。
だからと言って舞台の前は部活を、試合の前はバレエを休む生活をしていては一向にどちらも上達しません。

バレエと部活を両立しなくてはならないときは

学校によっては部活に入らなければならないこともあるようです。
私は帰宅部が可能だったのですが、どうしても部活に入らなければならない学校の場合はどうしたらよいのかをまとめてみました。
家に帰って何もやらないのが良くないからと部活を強制している学校もあるようなので、バレエをやっていますと胸を張って主張してみるのも1つの方法ですよ。
活動日数の少ない部活
出来る限り活動日数は少ない部活にしましょう。
月1回とか、週1回とか、できる限りレッスンのない日に活動がある部活が良いですね。
そうなるとほとんどが文化部になってくると思います。
文化部だからといって吹奏楽部に入った子がいましたが、吹奏楽のコンクールや発表会の練習で毎日活動があったりしていたこともありましたよ。

運動部ではない部活
運動部でバレエと相性の良い部活はあまりありません。
あえて言うなら新体操などですが、バレエと身体の使い方が少し違うので、混乱してしまう可能性も。
その他の運動部は多くがバレエではあまり使いたくない大きな筋肉を鍛えるものになってしまうので、バレエ体型から遠ざかる原因になります。

また、部活でのケガのリスクも考えなければなりません。
バレエもケガをしてしまってはレッスンすらできなくなってしまうこともありますよね。
避けられないケガもありますが、できる限りケガのリスクを減らすという意味でも運動部は避けましょう。

先生と相談
特例で帰宅部を認めてもらえないか先生と相談してみるのもおすすめです。
バレエを一生懸命やりたくて、毎日のように放課後はレッスンに通う生活をしているのであれば、部活に相当すると認めてもらえることも。
バレエ以外にも、サッカークラブや水泳などを本格的にやる子も同じように帰宅部を認めてもらえたと聞いたことがあります。

まだそこまで本気でバレエをやっていくか決めていないと思っていたら、プロになるのはあきらめたほうが良いかもしれませんよ。プロになってもならなくても、自分のことを自分で決めるのは生きていくうえで必要なスキルです。
自分はこうしたいからこれを認めてもらえませんか?と聞くことができなければ、社会人になっても損をするばかり。
プロになるかはわからないけど、その可能性をつぶしたくなければさっそく行動してみることをおすすめします。

自分の意志でやりたいことを決めよう

部活を優先するにしても、バレエを優先するにしても、自分の意志で決定することが大切です。
親に言われたからと他人の意見に流されていては自分で決めることができるようになりません。
アドバイスを求められたら意見を言っても良いですが、そうではなければ本人に決めさせてあげるべきです。
何を優先したいか決める
まずは自分は何を一番やりたいかを考えましょう。
バレエも部活もやりたくて困っているからといって、安易に両立を選ぶのはよくありません。
身体は一つしかないですから、できることは限られます。
その中で自分で選択することは良い経験となるでしょう。

決めたらやり遂げる
部活を頑張ろうと思ったけど、やっぱりバレエもやりたいから部活はやめる!と簡単に決定を覆すのはやめましょう。
どうしてその決定をしたんのかをよく思い出させて、本人が決めたことは最低でも3カ月は続けるよう伝えます。

それでもやっぱり違った、どうしてもバレエがやりたいと思ったら、自分自身で学校の先生とバレエの先生に説明させましょう。
この時にどんな理由であれ、勝手にやめたり、何も言わずに戻ったりはしないように。
きちんと一度けじめをつけたのですから、それを変えるときはもう一度けじめが必要であることを忘れないでくださいね。

何かを犠牲にしなければ大成しない
バレエを本気でやりたいと思ったら、バレエ以外の楽しみは犠牲にするくらいの気持ちが必要です。
毎日のレッスンがとても大切なので、友達と遊ぶ時間や家族との旅行など、我慢しなければならないことは多く出てきます。
それでもバレエをやりたい。バレエを踊っていたい。と思える人がプロになっていますよ。

息抜きは必要ですが、 周りの子が遊んでいるから遊びたい、周りの子と同じゲームがしたいなど、周りと一緒でなければ嫌だという人は一度考え直してみたほうが良いかもしれません。
部活に関しても同じ。
周りのみんなが入っているから自分も部活に入りたいという理由でバレエと両立したいのであれば、部活をメインにしたほうが良いでしょう。
確実にその意識ではプロにはなれませんよ。

まとめ:バレエと部活は両立しないでどちらかに絞るべき
今回はバレエと部活の両立についてお話ししました。
バレエと部活は両立するべきではなく、どちらかに絞ってどちらかを頑張る方が良いでしょう。
両立しなくてはならないときは、好きではない部活でも両立できる部活を選んでくださいね。

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